ラブ&ポップの評判や感想!庵野秀明はどんな監督?三輪明日美はどんな役者?
庵野秀明による初の実写映画であるこの作品、「自分には何かが足りない」「欲しいものは今すぐ手に入れたい」という女子高生のリアルを描いている。
90年代の渋谷で「何か」を掴もうとする少女の姿を、その虚無感や乾きとともに映し出す。
どこかから覗き見しているような感覚に陥る斬新なカメラワークと編集が光る。
東京が舞台の映画10選~東京(銀座・新宿・歌舞伎町など)に行きたくなる映画~もごらんください。
「ラブ&ポップ」のあらすじ
高校生の裕美(ひろみ)は不確かで移ろいゆく時間を切り取っておくために、コンパクトカメラで日々友人の姿や日常を撮っている。
友達と水着を買いに出かけたある日、宝飾品売り場で見つけたトパーズの指輪にひと目で心惹かれ、それを「今」手に入れたくなった。
デパートの閉店は9時。
それまでにどうやって指輪を買えるだけのお金を手に入れるのか?裕美はカメラを手に入れた時と同じように、援助交際でデパートの閉店までにお金を稼ぐため奔走する。
出会ったのは一風変わった、ある種変態性のある男たち。
「体」は売らなくとも、彼らとの交流により何かしら心に小さく傷を作ってゆく裕美。
デパートが閉まる1時間前、裕美は焦りから体を売る覚悟を決める。
しかし話は簡単ではなく、また変わった男と奇妙な時間を過ごすことになる。
生命の危機に晒される間一髪のところで、裕美はトパーズの指輪とは全く違ったものを手に入れることとなる。
「ラブ&ポップ」の評判・感想
口コミを見ての感想・まとめ
90年代の渋谷、そして当時の「援助交際」がリアルに描かれている作品。 斬新なカメラアングルが、ヱヴァンゲリヲンからシン・ウルトラマンなど近年の実写作品までを彷彿とさせるとても「庵野秀明的」な作品だと言える。 今見ても新鮮さを感じる、いやむしろ公開当時よりも今の方が受け入れられやすいのではないかと思わせる快作。
監督の庵野秀明はどんな人?ほかの作品など
この作品の監督である庵野秀明氏はアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」「ふしぎの海のナディア」、実写映画「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」の監督です。
かつてはジブリで宮崎駿氏にメカを描く才能を見出されたアニメーターであったことも有名です。
奥さんは人気漫画家の安野モヨコ氏。
今や日本を代表する実写映画監督と言えるでしょう。
主演の三輪明日美はどんな役者さん?ほかに出ている作品など
この作品で主人公の「裕美」を演じたのは三輪明日美。
この『ラブ&ポップ』でスクリーンデビューを果たしました。
公開された1998年には第20回ヨコハマ映画祭にて最優秀新人賞を受賞しています。
2003年に結婚、現在は3児の母となりましたが、2020年にはドラマ「相棒」への出演で俳優業へ復帰しました。
「ラブ&ポップ」のまとめ
ハンディカメラで撮ったような手ブレと画像の粗さが映像的魅力となっているこの作品、キャストも大きな見所です。
特に女子高生に近づいてくる男たちが名優揃い。
その静かな狂気に圧倒されます。
対する女子高生たちはただそこに連れてこられたかのような素っぽさ。
グラスの底やレンジの中、様々な場所から撮られた映像が、こっそり彼女らを観察しているような錯覚を起こさせる実験的エンターティメント作品です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません